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等加速度直線運動

速度の「変化」

前章まで、速さというモノを見てきたわけだが、実際位置の変化量として「速さ」を定義した。では、「速さ」の変化が何を意味するのか。

先ほどと同様、あなたが車を運転している状況を思い浮かべてほしい。

皆速さに気を付けて運転するかと思うが、果たして一定であるだろうか。なるほど、道路を走行中はある一定の速さ-例えば50km/hのように-で運転しているとき、その車は50km/hというのは疑いないだろう。しかし本当に常に50km/hであるか。信号が赤になればあなたは「減速」し、赤信号から青信号に変われば、だんだんと「加速」するはずである。つまり、速さが「変化」しているということは言えそうだ。

では、もう少し抽象的に以下のような横一直線の道路を車が走る様子を見てみよう。注目してほしいのはプロットごとの「間隔の変化」である。

1次元運動シミュレーター - 力と加速度の関係

質量を固定することで、力が加速度に与える影響を明確に学習できます
現在の力
10.0 N
加速度
10.00 m/s²
現在の速度
0.00 m/s
変位
0.00 m

変位 (m) - 時間 (s)

速度 (m/s) - 時間 (s)

加速度 (m/s²) - 時間 (s)

💡 学習ポイント

  • ニュートンの第2法則: F = ma より、加速度 a = F/m
  • • 質量が一定のとき、力が大きいほど加速度も大きくなります
  • • 加速度が一定のとき、速度は時間に比例して増加します(直線)
  • • 加速度が一定のとき、変位は時間の2乗に比例します(放物線)
  • • 力の倍率を変えて、それぞれのグラフの変化を観察してみましょう!

このように速さが時間とともに変化する運動を考えていきたい。

「変化」を体験してみる

さて、先ほどの車を見てみると、間隔がだんだんと広がっていることが分かったかと思う。ではこれを時間ごとに止めて、確かめてみたい。

位置と速さに着目してみるとよい。

観察結果として、速さは一定ではなく、徐々に変化していることがわかるだろう。

さらには、その「速さの変化の仕方」が時間ごとに同じであるように見える。では、その速さの変化を定義すれば、より分かりやすく説明できる、と考えるわけだ。位置の変化を速さと定義したのと同様である。

そのような量を加速度と呼ぶ。

速さの変化を捉える

速さの変化を考えるために、まずは速さが毎秒1ずつ増えていく、と仮定してみよう。

先ほどの1ずつ増えていく、という物体の動きを表にまとめた。さらにはそれを縦軸速さ\(v\)、横軸時間\(t\)としてグラフにしてみると、何がわかるだろうか。

あるいは、「1ずつ増える」ではなく、自由に変えられるようにすればどうなるだろうか。グラフでは何が変化するだろうか。

v–t グラフ探索:等加速度直線運動

グラフ上の2つの点をドラッグして、傾きと加速度の関係を確認しましょう

速度の式: v(t) = v₀ + at
v(t) = 5 + 2t
切片 = 初速 v₀ (t=0のときの速度)  傾き = 加速度 a
時間 t (s)速度 v (m/s)0123456789100510152025v₀ = 5Δt = 5.00 sΔv = 0.00 m/sPoint 1Point 2

計算結果

Δv = v₂ - v₁ = 0.00 - 0.00 = 0.00 m/s
Δt = t₂ - t₁ = 7.00 - 2.00 = 5.00 s
傾き = Δv / Δt = 0.00 / 5.00 = 0.00 m/s²
加速度 a = 2 m/s²
ポイント: 等加速度直線運動では、v–tグラフは直線になり、その傾きが常に加速度aと一致します。 グラフ上のどの2点を選んでも、傾き = Δv / Δt = a となることを確認してみましょう。

傾きが何を表しているかを考えてみよう。

では、定義通りに速さを式にしてみよう。一般に、速さ\(v\)は最初の速さ\(v_0\)、加速度を\(a\)とすれば、時刻\(t\)の関数として、

\[v=v_0+at\]

と表せることはわかるだろうか。加速度の定義が速さの変化であったのだから、それに時刻をかければ、最初の時刻からの積み重なった速さの変化を表す。

確かめてみる

先ほど同じ1ずつ増えるという状況で、原点から見て位置がどんどん遠くなっていることがわかるだろう。後半ほど進む距離が大きくなっていることがわかるはずだ。

先ほどの\(v-t\)グラフではなく、位置\(x\)との関係を見たらどうなるだろうか。

移動距離 = v-tグラフの面積

初期位置: x₀ = 0.0 m
初速度: v₀ = 10.0 m/s
加速度: a = 2.0 m/s²
時刻 t (s)速度 v (m/s)0.02.55.07.510.0面積 = 75.00 m

計算結果

速度: v(t) = v₀ + at = 10 + 2 × 5.00
v(5.00) = 20.00 m/s
面積(移動距離): S(t) = ∫₀ᵗ v(τ)dτ = v₀t + ½at²
S(5.00) = 10 × 5.00 + ½ × 2 × 5.00²
S(5.00) = 75.00 m
位置: x(t) = x₀ + S(t)
x(5.00) = 0 + 75.00 = 75.00 m
💡 ポイント:
v-tグラフの下の面積(青い部分)が、物体が移動した距離を表します。 スライダーを動かして、時刻が変わると面積と移動距離がどう変わるか観察してみましょう。

曲線(厳密に言えば放物線)になることがわかる。

ここで、進む距離とは何であったか、ということを考えたい。距離はすなわち速さと時間をかけた量である。つまり、今回の問題では\(v-t\)グラフの直線の下の面積が進んだ距離になることが言える。(実際速さが一定の時はグラフはy=〇のようにあらわせる、いわゆる定数関数であるが、その下の長方形部分が進んだ距離になることが分かるはずだ)

さて、位置の関数はどのように表せるだろうか。$\(x=x_0+v_0t+\frac{1}{2}at^{2}\)$

という式を与えておく。放物線であることわかる。

加速度が一定

ここまでの結果から、今回の問題では、速さの変化が一定であれば、進む距離が大きくなっていくことがわかる。

言い換えれば、

・一定時間ごとに速さは大きくなっていく

・速さと時間のグラフは直線になる

・速さと時刻のグラフの下は面積を表すということ

がわかる。

このように加速度が一定の運動を等加速度直線運動と呼び、結果から速さが一次関数であり、位置は二次関数で表せることがわかる。

次の疑問へ

では速さの変化について取り上げたが、身近な例として、地球上で物体が落下することを考えてみよう。

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